クラフトデザイナー小林俊夫さんが槍鉋を使って、杉の木のテーブルを製作しているところです。
槍鉋は、国宝の東大寺・薬師寺等の建立時に使われた薄く木を削るための鉋です。今も神社・仏閣の復元工事に、茶室や和風建築に、宮大工さんが使います。
日本では、古代から建築部材の表面仕上げを行うために、槍鉋が使われてきました。古墳時代の発掘品が発見された中に最古の使用例があり、弥生時代の木材加工跡からも存在した事が判明しています。
槍鉋は棒の先に柳の葉のような形の刃を付けた道具で、中国にも存在しない日本固有の道具です。最近は、槍鉋を使いこなせる人が減り、電動鉋が使われることが多くなっているようです。