可愛らしい赤い実は、「暖地」という種類のさくらんぼです。1本で実がつくのが魅力的で、昨年の5月にホームセンターで購入しました。この時、佐藤錦などのさくらんぼは、自家受粉しないため1本では実がならず、受粉させるためにはナポレオンか高砂を植える必要があることを知りました。また、佐藤錦などは、ビニールハウスで雨よけするとかしないと、収穫前には駄目になってしまうことが多いようです。道理で、高値が付いている訳です。
さくらんぼ
白い花は、福来みかんです。温州みかんが一般的になる前は、茨城県でみかんといえば、この福来みかんを指す時代もあったようです。厳密には温州みかんとは異なり、柑橘類の中で唯一の日本原産のミカン科の植物“橘(タチバナ)”の一種だと考えられており、常陸風土記にも橘の記載があるほど、古くから自生していたようです。
実は直径3センチほどで、指先に乗ってしまうほどの可愛らしい大きさです。小さいながらに、中身はいくつもの房が並んでいます。酸味も甘みもあってバランスの良い爽やかな味わいです。
皮は鮮やかな黄色、皮をむくとはじけるような香り。この皮の香りの高さから、七味唐辛子の材料のひとつ、チンピとして使われてきました。 筑波山の周辺でたくさん栽培されていて、山麓周辺のどの土産物店にも七味唐辛子が並んでいます。肉は甘みがあることはもちろん、キリッとした酸味があるこの福来みかん、秋にはたくさんの実がなることを願っています。
福来みかん